カトウのブログ

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名づけることは、呪うこと

先日、知人が犬の散歩で仲良くなった人と“35年会(生まれ年だと思います)”を作ったと言ってました。聞くと単なる飲み会仲間が出来たということらしいですが、一応“○○会”と名が付くとこれから継続して会が開かれそうな感じで悪くないのかもしないと思いました。ぼくも、先日以前の仕事関係の人と会ったときに飲み会の話になり、「実は今度からいつもの飲み会を“ギャップ会”と呼ぶことにしたんです」と宣言されてしまいました。どうも、年の差が20歳近くあるのでそうしたということです。

 

『現代霊性論』(内田樹・釈)を読んでいたら、「名づけることは、呪うこと」であると恐ろしいことが書かれていました。「『名前を与えられる』というのは、規定づけられる、縛られること」で「宗教学的に言うと、名前は呪術の機能を持つ」ことになるということでした。つまり、「名前を与えるという行為は無記性のところに何か縛りを与えるということ」ということで、「すなわち『呪い」になる」ということらしい。

 

ちょっと恐いですが、名前を付けることで何かがグッと具体的な感じになるのは事実。さらに、そのネーミングがハマれば、それが活き活きと活動し始める感じもします。

 

マツコデラックス」や「ミッツマングローブ」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」という名前を初めて知ったとき、凄いインパクトだけど、そう名乗った時点で勝ちかもなと思ったことを思い出しました。この本を読んでそれが、あながち間違いではないんじゃないかって思ったところです。ちょっと違うか。