カトウのブログ

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デザイン、物語の力

マンチェスター・ユナイテッドサー・アレックス・ファーガソン監督が26年半の監督生活に別れを告げました。これだけ長い間監督を続けるなんて脅威的です。

今期は香川選手も加わりより一層日本での注目度も高かったマンUですが、これまでに数々の栄光がありましたし、1958年のミュンヘンでの飛行機事故という悲劇もありました。それらの歴史が私たちの心にも深く刻み込まれています。そんなひとつひとつを知ることで、ただの海外のサッカーチームというだけではない存在を意識するようになった気がします。

 

 話はまったく変わりますが、『売れるデザインの発想法』(木全賢著・ソフトバンク新書)を読んでいたら、デザインについての物語の力について書かれていて面白かったです。

 デザインは、「制作者の意識や意図」+「装飾=色や形や素材や質感(デザイン)」+「物語の力(キャッチフレーズ=歴史)」である、ということが書かれていました。キャッチフレーズは「私たちにはこれしかできないが、それを好きな人だけに売りたい」という気持ちから表現されるもの。その物語を知ってもらうのには時間がかかるが、それが大事ということでした。「物語の力」か、なるほど。だけど、考えてみれば、確かにその企業や商品だけではなく、それにまつわるいろいろな事が物を買うきっかけになってるなと思います。

  マンチェスター・ユナイテッドの物語の力は相当なもの。今年からファンになったとしても、歴史を知る程深く興味をもつということだと思います。もちろんその入り口からライバルチームのアーセナルやチェルシーを好きになる人もいると思うけど、それもイングランドのサッカーファンになるという意味では物語が貢献したと言えるでしょう。

 

 「制作者の意図=物語」がわからない。「利益優先しか感じない」「制作者の意図=物語」は感じるけど、かっこ悪い。「色・形」がシンブルでなく、きれいでもない。「キャッチフレーズ=物語」がわからない。「キャッチフレーズ=物語」がかっこ悪い。なんていうデザインも巷ではたくさんあると思います。

 物語を語る上はで、「自分はこれしかできなけど」という謙虚さと正直さが絶対に必要だし、物語を語る意識も必要でしょう。そしてそれを形にして、いろいろな人に伝わるととてもうれしいと思います。