カトウのブログ

観た映画や読んだ本、その他について

「跡無き工夫」

細川護煕著『跡無き工夫』を読みました。話題の春画展のこともあるし、なんとなく人物に興味を持って読んでみたのですが、読んでみると良かったですね。もう少し厳しい事とか、批判めいた事を書いているのかと思いきや、そんなことはなく、自分の生き方や参考にしている言葉や書などを紹介しつつ、それについてゆったりと語っているという感じで、とても気持ちがよくなりました。

晴耕雨読への憧れを語り、ヘルマン・ヘッセ(よく知りませんが)のカントリー・ライフ志向の言葉を引用し、幸田露伴の努力についての言葉が書かれていました。

とりわけ、生き方として、「すべてを今一日と思って過ごせば、退屈する事もなく充実して生きる事ができる。大事なのは今日、今このときの心であって、それを疎かにして明日はない」という意味合いの『一日生涯』はメモしておきました。