カトウのブログ

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舟を編む

映画「舟を編む」(2013 石井裕也監督)は、真面目な人たちが辞書を作る話でした。

 なるほどそうやって作るんだと勉強にもなりました。こういう人たちがいないと辞書はできなんだなとも思いました。地味で大変だけど人の役に立つ仕事って世の中には様々あるのでしょうね。少し前にNHKで放送されたドキュメント「プロフェッショナル仕事の流儀」で紹介されていた町工場の磨き職人の仕事がそうでした。年期の入ったけっこう古い町工場の中に、すごい職人ワザが存在してました。これも真面目が成せる業といえるのだろうと思います。そういえば、そこで修行中だった青年もこの映画の主人公と同じく無口でコミニュケーションが苦手でしたね。

 

このあいだ読んだ『路地裏の資本主義』(平川克美著)には、「成長の伸びを失った時代に成長戦略とはどういうことなんだろう?」と政府のやり方に疑問を呈していました。「金で金を増やそうとする」(うまい言い方だと思います)のはちょっと無理がある。近頃では、そんな無理が祟って、ごく普通の人にも響いてきいるようにも感じます。

 

そんな時代だからなのか、この地味目な映画をみて少しホッとしたんでしょうね。

 

この映画は、コミニュケーション問題を取り上げてるのかなとも思いました。

主人公のまじめ君(名前)は極端にコミニュケーション下手。好きな人に達筆すぎて読めない筆文字のラブレターを渡して呆れられいました。ただ、この映画では、それを一所懸命理解しようとして結局うまくいってました。たしかに、受け手のやさしさがあれば大概のことは解決してしまうのかもしれません。

まあ今の時代って、そんな甘くないとは思うけど。でも何を言おうとしてるかがわかれば、コミニュケーションの大半は達成したともいえるのかもな。