カトウのブログ

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数奇な人生

映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008 デビット・フィンチャー)を見ました。おじいさんで生まれて、どんどん若返っていくとう話です。なんだか、人の変化というのが明確に示されてる感じの映画でしたね。主人公だけがどんどん若返り、他のみんなは普通に年をとっていくんだけど、それでも男女には接点があって、でも、いいときは一瞬しかなくてって離れざるを得なくなる。なかなか切ない話でした。

 

人の変化という事で思い出しましたが、昨日、テレビを見てたら、養老孟司さんがいろんな芸能人の悩みを聞くということをやってました。その中で「旅をして自分は変わった様な気がするが、そういう事ってあるんですか?」と養老孟司さんに聞くと、「それはある」というお答え。「というより人間誰もがいつも変化している。だいたい、みんな自分は変わらないと思っているけど大きな間違い」と言ってました。これは、本でもよく書かれていることです。養老孟司さんも、昔「パリに行って、喉が渇いたからいつものようにアイスコーヒーを飲もうと思ったけど、そこでは何故かコーラを飲みたくなった。普段はまったく飲まないのに」と。小さいなことだけど、それも何かの変化で、旅によって変わったということなんでしょう。

 

ベンジャミン・バトンは人の変化をわかりやすく示してるのかもしれないですね。そして、人と人との接点ってほんの僅かなものだと。

もちろん、共に年をとって、死んでいくってこともあるだろうけど、そうじゃない事の方が多いという意味では、この映画で描かれている事って、普通にあることのような気もしました。肉体も変化するけど、気持ちも考え方も少なからず変わっていくし。養老孟司さんがいうように、自分も年とって変わったって実感はあまりないけど、実はけっこう変わっているのかもしれないな。