カトウのブログ

観た映画や読んだ本、その他について

ビジネス本を読む

サッカーの本田選手がACミランへ移籍してすぐに得点をとって話題をさらってます。たいしたものですね。ぼくもサッカーファンなので気になっていたのですが、念願かなっての移籍そうそうの活躍、さすがです。加入の会見でも多くの日本人の心は掴まれた感じですが、今後、それ以上の感動を与えてもらえそう。これからも期待しましょう。

 

 ところで、今年になって何冊かのビジネス本を読んでみました、「こうすれば儲かる」とか「必ず成功する」とかいうビジネス本はあまり参考になるとは思っていない方ですし、ビジネスで成功した人の成功体験を読んでも何となく違うタイプの人だからと思って避けてきました。だけど最近になって、もしかしたら、何冊か読んでみれば何かそこから共通性を見いだせるかもと思い直し、読んでみる事にしたわけです。とりわけけよく知るお店だったり、身近にある会社のものなら取っ付きやすいし、より発見があるんじゃないかと思って、そんな本から読み始めてみました。

 

まず、読んだのがヤマト運輸の元経営者でありクロネコヤマトの宅急便を作った人の書いた「小倉昌男経営学」(日経PB社)、次にサイバーエイジェント社長の「渋谷で働く社長の告白」(藤田晋幻冬社)、そして、現在はまだ読みかけですが「フレッシュネスバーガー手作り創業期」(栗原幹雄・アスペクト文庫)です。

 

まだ、2冊半しか読んでいませんが、いきなり驚いたのが、サイバーエージョントの藤田晋氏もフレッシュネスバーガーの創業者も先を綿密に計算して答えが出たから始めたという感じじゃないこと。サイバーエイジェントの社長は独立してからどんな事業をやろうか考えてるし、フレッシュネスバーガーの創業者は料理はできない、調理器具の使い方も分からない段階で創業だけ決めている。実際、「フェレッシュネスバーガー手作り創業期」では考えて計算したら儲かる計算になるはずがないと書いてました。どういうことなのか?二人とも自分の才能に自信があったのは事実でしょう。だけどね。これにはかなり意外というかビックリしました。

一方、クロネコヤマト宅急便の方はというと、郵便局以外に運送会社で個人宅配事業というのはなかったらしく、自分で一から考えて作り上げていくしかない。自分のアイデアを信じてかなり綿密に計算をしたようです。なにかモデルがあってそれに対抗する形で始めるのか、まったく新しいアイデアから始めるのかで違いがあるのかもしれません。ただ、そうは言っても、何か事業をするのに計画性が甘いと普通はうまくいきそうもない。ビジネスって奥が深いというか、なんともとらえどころが難しい。

 

 サッカーの本田選手は小学校のときの作文で将来の夢をイタリアで10番をつけると書いていたそうですが、ぼくはそのエピソードより自分の足の遅さを克服する努力をしたというところに関心します。普通、足の速さは諦めるんじゃないでしょうか。それよりキックの精度を上げるとか、体力で勝負しようとか、別の自分の得意分野を伸ばすはず。しかし、そうはせずに走る練習を繰り返したのはイタリアで10番をつけるには、技術と体力を付けた上で最低限の走力がなければ、通用しないと考えたからなのでしょう。イチロー選手もそうですが、目標に向かい達成する人は、結局のところ単純にがむしゃらさが違うのかなと思ったりします。もちろん、そのために何をしなければいけないのかを正しく認識するというのが大前提でしょうけど、その判断も毎日そのことばかり考えていれば、おのずと答えが出てくるのかもしれません。年がら年中うまくなることを考えて、そして、それを実行して失敗してまた練習する。なんかそんな気がします。もの凄くシンプルに考えればですが。

 

読んだビジネス本に登場する社長や創業者にも似た様な匂いが感じとれました。藤田晋氏は当初仕事がなくても毎日夜中の2時まで仕事をしようと決めていたそうです。仕事がないから、その時間に勉強したり、アイデアを考えたり。あんまり悲壮感はなく。フレッシュネスバーガーの方も、当初は別の仕事が終わってから夕方以降にお店をやっていたらしいけど、楽しかったと書いてます。誰もががむしゃらで迷いがない印象だけど、それが皆辛そうじゃないというか、楽しそうなのが似ています。実際は、どうなのかわかりませんが、確かに、がむしゃらなときには辛さは感じないというのはわかるような気がします。