カトウのブログ

観た映画や読んだ本、その他について

エドワード・ホッパー

デビッドリンチは画家のエドワード・ホッパーに影響を受けているらしいことを知って、早速ネットで探してみましたが、見てみると確かにリンチの映画の雰囲気。それもそのはずで、リンチの映画の絵図作りはホッパーの絵をかなり参考にしているということでした。

 

エドワード・ホッパーはアメリカンリアリズムを代表する画家で風景の中に不安を描きだすといわれいるようです。何気ない日常の一場面という感じですが、なんともいえない不安感というか孤独みたいなものを感じます。でも、その孤独感に魅かれてしまいます。どうして孤独な絵にひかれるのか?自分だけが孤独じゃないということで安心するのでしょうか?

 

 先日、NHKの「ドキュメント72時間 巨大書店」を見ました。新宿にある紀伊国屋書店に来るお客さんに話を聞くのですが、実に様々な人がそこには集っているのがわかりました。少し変わった人や訳ありの感じ(思い悩んでいる風)だったり、大人の読む様な小説を興味深げに丹念に見ている少年。宗教関連の本の前の怪しげな青年などなど。普段はあまり関心を持たないか、あるいは少し訝しい目で見てしまうかもしれない人たち。この番組ではそういう人たちにそっと言葉をかけていました。でも話してみると怪しくないし変でもない。深刻な状況だったりする人もいましたが、みんないろいろな事情があって悩んだり、追いつめられたり、順調な毎日を過ごしていたりしている。みんなそれぞれなんだなと、そんなところに変にリアルさを感じてしました。

この番組もなんとも言えない軽い孤独を漂わせていたけど、意外にあったかさも感じてしまうのは不思議でもありました。