カトウのブログ

観た映画や読んだ本、その他について

一瞬を切り取ると見えるもの

昨日、映画『ミッション8ミニッツ』を見ました。シカゴで起こった列車爆破テロの事件を解明するために爆破8分前の意識に入り込むとうストーリーでした。爆破8分前の意識に入り込むというのは、死んだ人の脳には8分間の記憶が保存されていて…なんて、説明が出来るのかもしれませんが、自信がないのでやめときます。まあ、とにかく、なかなか飽きさせない映画で面白かったです。

単純に楽しめる映画だったのですけど、中にちょっと記憶に残るシーンがありました。なるほど、幸福とはたわいもない一瞬のことなのかもな、なんて思ってしまうようなあらゆる人の幸福感を実現したようなシーンででした。もしかして、このシーンを撮りたくって映画にしたのかな?なんて思ったのですがどうなんだろう。「あのときは良かったよな」なんてこと、誰にでもあると思いますが、良かったのも束の間という事もしばしばですよね。まあ、良いときと悪いときが交互にくるとすれば、どっちを意識するかによって心持ちが違ってくるのかも。そう思わせてくれうシーンで、ちょっと記憶に残るかもしれないな、と思っているとろです。映画は忘れちゃうかもしれないけど。

一瞬を切り取ると言えば、NHKの『日曜美術館』に木村博司というアーチスト(写真家)の方が出ていたのですが、写真とは「世界を止めて見せる装置」という言い方をしていました。なるほどと思いました。写真というと劇的な一瞬とか日常の風景を美しく切り取るとか、そういうものかと思っていたのですが、世界の一瞬を止めて見るためにあったとは。確かに、例えば海の水の流れを止めてじっくり見る事はできません。一瞬を切り取る事で気づかなかったものが見えたりするかもな、なんて思ったりして。写真の見方が変ったような気がしました。