カトウのブログ

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ソーシャルおじさん

『乗り遅れるな!ソーシャルおじさん増殖中!普通のおじさんたちのソーシャルメディア成功物語』(徳本昌大・高木芳紀著 ソフトバンク新書)を読んだのですが、タイトルからして、「ごくふつうのおじさんがツイッターやフェイスブックで奮闘しながら、それなりの成果をあげました」というような本なのかなと思いきや、登場してくる人はビジネスエリート的な人たち。ちょっと違ったかな?と思っていたのですが、終盤になって、ようやくついていける事が書いてありました。

それは、ソーシャルメディアはおじさんの方が向いているんじゃないか、という意見。「ソーシャル上のコミュニケーションとリアルのコミュニケーションは、あいさつ、礼儀、言葉遣い、敬語などの点でほぼ同じなので、おじさんの方が向いている」と書いていました。そりゃそうだ。メールだって基本的に常識的な対応や遣り取りには、これほど便利なものはない。短く的確なコメントで充分だし、それプラスちょっとした気遣いがあれば気持ちもよくなるというもの。そういうのって、案外生きてる経験の長い人の方が的確だったりすでしょう。

 

また、ソーシャルメディアは「ギブ&ギブの精神」とも書かれていまいたが、これも共感。「相手に何かを与えその対価や見返りを求めるのではなく、情報を見つけてもらい、コラボすることに意味がある。そのため、徹底的に情報を提供するギブ&ギブの精神が重要」であると。もちろん、そういう気持ちって難しいのも事実。特に若いときはなかなかそうもいかなかった。だんだん年を重ねてようやく解ってきましたというのが正直なところ。何かを求めて何かをするのってけっこう空しかったりするし、そんな事を考えたら何も出来なくなってしまう。だからかわからないけど、だんだん何にも考えずに情報を発信するようになってくる。それで得する人がいたら単純にうれしいという、ごくシンプルな感じになってくるのは、おじさんになってからということかもしれません。

 

そう考えると確かに、ソーシャルメディアっておじさんに向いているんですね。ただ、いろんなメディアというかサービスが増える速度に追いついていくのはちょっと無理。そのサービスがバージョンアップして使い易くなるとか、他のメディアと繋がって相互に使えるようになるとかならいいけど、全く違うのがまた出たので覚えてください、と言われたら、もうちょっとギブアップ。そこは勘弁してください。